おっと。 


人権文化センターについては、過去いろいろと書きました。


が、もしかしたらなくなります。




■人権文化センターの存廃を諮問へ


大阪市は今回の事件を受け、市内に13館ある人権文化センターのあり方を、廃止を含め抜本的に見直す方針を決めた。19日夕に初会合が開かれる、同和行政見直しのための「地対財特法(地域改善対策財政特別措置法)期限後の事業等の調査・監理委員会」に諮問する。人権文化センターは前身の同和地区解放会館時代、市の同和行政の拠点だった。00年に一般開放されたが、貸室利用率が市内24区にある区民センターの4割程度に対し、1割強にとどまるなど、利用度の低さが指摘されていた。市は人権文化センター同様、同和地区の福利向上のために整備した青少年会館12館、老人福祉センター10館についても、施設利用のあり方などを同委員会に諮る方針だ。


asahi.com 2006年06月19日


人権文化センターの設置目的は、『地域住民の福祉の向上並びに市民に対する人権啓発の推進及び市民交流の促進を図り、もってすべての人の人権が尊重される社会の実現に寄与すること』です。


じゃ、目的はわかったから何やってるの?ってことだけども。


それぞれを【事業】というスキームに落とし込んでいます。例えば、相談事業とか人権啓発事業とか市民交流事業とか貸館事業とかです。その事業の請け手は人権協会で、人権文化センターは大阪市の施設。つまり大阪市の施設の管理者が人権協会で、その施設の目的達成のための事業を請けているのも人権協会という関係です。たぶん(笑)。


貸館事業はぶっちゃけお得ですよ。レンタルルームみたいに施設内の部屋を貸してくれるのですが、ものすごく安いです。250名はいる講堂が一日借りても1万円いきません。半日とかだったら何千円レベルで借りれたりします。集会場とか50名程度のものだったら1000円以下で半日借りれると思います。


まぁ、もちろん足らずは税金で補填してるわけですが・・。


で、ありえない程にお得なお値段で借りれるのですが、これまたありえない程に借りる人がいません。いったい原因はなんなのでしょうか。同和地区にある施設なので、同和地区以外の人にとっては馴染みの浅いものですし、軽く排他的な空気も漂っていますから、借りるのに若干抵抗のある感じだとは思いますが(笑)。


たぶん原因は経営不在です。


タダより高いものはないって肌感覚ですかね。それに少なくとも、このクソ暑い季節には「涼しい〜」てくらい冷房が効いていないと話になりません。安かろう悪かろうはデフレスパイラルと相場が決まっています。


おそらくお客様の視点で運営はされていないと思います。どこまでいっても人権啓発とか市民交流とか、とりあえず立派でキレイなお題目はあげますけど、なんか安い値段で借りれる代わりに、人権とかけっこう重たいお説教とかされそうな感じwそんなの気軽に利用しようとかは思わない。少なくとも私は思いません。


差別ってか、それぞれの感情のぶつけ合いの摩擦熱みたいなのは、コミュニケーション以外で解決することなないように思いますので、人と人との交流を促進することってすごく意味のあることだと思います。けれど人ってのは十人十色なわけですから、人権啓発が目的ですって段階で人の制限をかけてしまっている気がして、木を見て森を見ずというか、どこか勘違いというか歪な感じで、やっぱり利用率も低くてドン引きで・・。


この場合てか、一般的にも経営の仕事は、敵をも味方にするって側面があるものですから、人権文化センターには経営不在を強く感じるわけです。



差別されてるから誰も利用しないのか、差別してるから誰も利用しないのか。



そこをもう一度みてみないと人権文化センターは存在価値を生み出せません。