部落を避けることによって得る利益。


が、存在するわけです。


部落名記載のFD流出、業者から36枚回収 大阪


 全国の被差別部落の所在地などを記載した差別図書「部落地名総鑑」の内容を記録したフロッピーディスク(FD)が大阪市内の複数の調査業者で見つかり、部落解放同盟大阪府連合会が回収した。熊本県益城(ましき)町などで30日に始まった部落解放研究第40回全国集会で報告した。FDは計36枚で、2種類の総鑑のデータが収められていた。同連合会は今後、法務省大阪府に真相究明を求める。


 地名総鑑は結婚や就職の身元調査に悪用されてきたが、電子データ化されたものが見つかったのは初めて。インターネットへの流出も懸念されるが、これまでに確認はされていないという。


 同連合会によると、戸籍の不正入手の実態調査を進める中で二つの調査業者からFDを入手。全国の被差別部落の住所や世帯数などのほか、被差別部落の調査方法などが収められていた。78年と05年に見つかった総鑑のデータで、印刷するとA4判で400枚近く。FDの形式から90年代半ばに入力されたとみられている。業者は「廃業した別の業者から無償で譲り受けた」などと説明したという。


 地名総鑑は、企業などが就職者の身元調査用に購入していたことが75年に発覚し、法務省が調査。89年までに少なくとも8種類が発行されていたことがわかり、発行者や購入者らに勧告して調査を終えた。その後の部落解放同盟の調査で、別の2種類の存在も明らかになった。


 部落解放同盟中央本部の組坂繁之委員長は「法務省が調査終結を宣言してから17年たち、今度は電子版の存在が発覚した。法務当局の厳格な取り組みが必要で、我々も全容解明に取り組む」と話した。


2006年09月30日asahi.com


>>部落地名総監について


私も実際にこの地名総監の中身を見たことはありませんが、そういうものがあるとわかったのが1975年らしいです。当時、私は生まれているわけですから、たぶん私の名前とかも載っているのだろうなと想像しています。


最新版にはもしかしたら今の私の職業とか独身だとかも載っているかも。でか、それものすごい調査能力で怖い(笑)


当時、企業や興信所などは就職や結婚の相手方の身分を確認するために、この部落リストを購入していたそうです。私の生まれた頃というのはまだそんなに昔だとは思えないのですが、人権の意識とか感覚はしっかりしたものじゃなかったんだなと思いますし、ずいぶん成長したんだなぁとそういう過去もかわいいものです。


当時、部落地名総監を購入していた企業は、二度と就職差別をしませんという踏み絵を踏んで、企業の立場から人権啓発をするという同和問題企業連絡会かなんかいう名前がついた団体の構成企業になって、その後たくさんの同和地区出身者たちの就職の受け皿になって同和問題の解決に尽力しています。けっこう名だたる企業の名前がズラリ並んでいたりします。


まぁしかし。


同和バッシングの最中のこのタイミングでの部落差別の代名詞的なアイテムの発見が、それ自身がでっちあげでないことはもちろん、部落解放研究第40回全国集会に花を添えるタイミングを図ったものでないことを切に願います。


差別もそれを使うことも赦されることではありません。