雨降って地固まる。


三国志では天下三分の計ってのがある。


中国全土を一つの国家としてではなく、魏・呉・蜀、3つの国にそれぞれの天下があるっていう諸葛孔明の策。彼は、三角形ってのが一番安定するって考えたみたい。数学的にも証明されているのかな、たぶん。


人間が3人集まると、どこかの角かを頂点にした三角形になる。つまり組織。ピラミッドを思い浮かべて欲しいんだ。んで、組織が動く体制ってのには大きく分けて二種類がある。トップダウンボトムアップだ。トップダウンっていうのは、上から下って感じ。決定が早くて実行が遅い。逆にボトムアップってのは、下から上。決定は遅いけど実効は早い。それぞれ長所短所があるんだ。


日本は戦後ボトムアップ型できた。終身雇用の核家族ってスタイルでがっちりスクラム、高度経済成長した。赤信号でもみんな一直線に並んでダーって渡れるスタイルね。それがボトムアップ型のイイところ。何か決定されるころには自分が何をすればいいのかはみんなわかってる状態。トップダウンはいきなり決定されるから、ナニ?オイラ何すればいいの?って感じになっちゃって実行スピードは遅いってわけ。


んで、それぞれの長所短所をカバーしあうスタイルってのが権限委譲型っていうんだ。トップがすべての権限をもつんじゃなくて、それぞれの部署に権限を移す。大きな三角形から小さな三角形に移すってこと。そうすれば、意思の決定は早いし、実行も早くなる。


ところが、三角形の頂点には付録がついてる。それを責任っていう。仕事だったら辞めさせていただきますって話になる。ところがそこに人権とか労働者の権利とかがついてくると辞めることも辞めさせることもできなくなっちゃう。人間が持ってる普遍の権利を侵すべからずって具合に。


要するに責任ってものがカタチだけで終わっちゃうってことになる。責任のないとこに権限はありえない話。


バブルはじけて終身雇用が終わって、ボトムアップ型じゃ世界のスピードについていけないやーってんでトップダウン型に移ろうとした。けどそれじゃ実行が遅くなるからってことで権限委譲を進めようとした。けど、責任の所在がハッキリしない。んで、どこにも権限委譲できないで迷走中ってのが今の日本だ。三角形ってのはホント安定してるわ(笑)。


しかーし、このままじゃイカン(かも)。


どうすりゃイイんだ?ってそれは簡単。一度壊して新しい三角形を作りゃイイ。これも三国志にあった、孫子の兵法(たぶん)。よりイイものが欲しかったら、今持ってるもを一度捨てて新しく組み立てなおすことが必要だっていう教え。


どうしよう・・人権ってたまらなく邪魔なモノに思えてきた・・。